処方箋:本編2

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俺たちのことを、これ以上興味本位で聞かれたくはない 話しを切り返すと うまい具合に水戸がボールを拾ってくれる この旅行の収穫は 水戸という存在だったのかもしれない 墓参りの話しのこともあるが 俺は優子さんと二人になりたくて 時計を確認しながら 「そろそろ出ようか?」 優子さんに耳打ちすると 時計を確認し小さく頷いてくれた 「俺らは先に行くけど 集合時間には遅れるなよ」 伝票に手をかけると 「ごちそうさまでーす!」 水戸が大きな声を出す 思わず吹き出してしまいそうだ 店を出て、また二人で歩き出すと ポツリポツリと優子さんが話しはじめた 「洵が居なくなって15年経ってるなんて不思議よね」 「あぁ」 「新入社員だったのに、今じゃ係長さんだものねぇ」
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