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なおちゃん『ねぇねぇ、ぱぱ?』
俺『なーに?』
なおちゃん『このばきゅんばきゅん(水鉄砲)ほしい!』
俺『んー?でも、今日はお誕生日じゃないでしょ?』
なおちゃん『ほーしーいー!』
凛さん『駄目よ。何か頑張ったわけでもないでしょ。』
なおちゃん『んー、はいしゃさんがんばってるよ?』
凛さん『もう慣れたでしょ。それに最初にぬいぐるみ買ったでしょ』
なおちゃん『……ぱぱ、おんぶして?』
俺『ん?いいよ?よいしょっと』
なおちゃん『(ねぇぱぱ、バキュンバキュンほしい)小声』
俺『おぅふ、(いやだから、駄目だってば!)小声』
なおちゃん『(じゃあ、頑張るから!)小声』
俺『(んー、じゃあ、あのバキュンバキュンが何円するか、ちゃんと言えたら良いよ。)小声』
なおちゃん『(いうーーーー!)』
俺『凛さん、ちょっと見てくる』
凛さん『…ジロっ』
俺『見てくるだけだって!ね?なおちゃん』
なおちゃん『頑張ってきましゅ!』
凛さん『…』
俺『行ってきます!』
…
バキュンバキュン 2,999円
水鉄砲高っ!
俺『さぁ、なおちゃん?いくらでしょ?』
なおちゃん『うーん……、にじゅうきゅうひゃくきゅうじゅうきゅう!』
俺『((((;゚Д゚)))))))(なにー!こないだ100まで覚えたばかりの筈なのに、いきなり900出てきたー!あっぶねぇ!)内心』
俺『ぶっぶー!』
なおちゃん『…にじゅうきゅうじゅうきゅうじゅうきゅうじゅうきゅう』
俺『ぶっぶー』
なおちゃん『にゃくきゅうじゅうきゅうじゅうきゅうじゅうきゅう』
俺『ぶっぶー』
なおちゃん『………にじゅう(以下略』
10分後
どうしても二千が出てこないなおちゃん。
それもそのはず、こないだ100まで言えたばかりなんですから。
俺『(あれ?俺って、最低じゃね?)』
良心の呵責に耐えられなくなった俺は、その場からの離脱を図る。
ちなみに、凛さんが一個隣の棚の間からめっちゃこっち見てるまじ怖い。
俺『なおちゃん?もっと勉強がんばって、読めるようになったら買おう?』
なおちゃん『ぷるぷるぷるぷる(;ω;)』
目にいっぱいの涙を溜めて、健気に頷くなおちゃん。
俺『…あれ?俺、最低じゃね?控えめに見て、最低じゃね?教えてない事をわかっていて、言えないという事を前提に連れてきて、期待させ、努力させ、結果未達になり、プロセスではなく結界が全てだよなんて、そんな事最初からわかっていたのに、傷つく未来は見えていたのに、この状況に思いを馳せずにただただなおちゃんを苦しめている俺、最低じゃね?内心』
ふむ。
俺『なおちゃん?こっちのおもちゃ見て?』
なおちゃん『ぷるぷるぷるぷる(´;ω;`)』
俺『このおもちゃ、いくらかな?んー、にせん、きゅうひゃく、きゅうじゅう、きゅうえんだ!』
なおちゃん『にせん?』
俺『ん?このおもちゃ?にせん、きゅうひゃく、きゅうじゅう、きゅうえんだって!』
なおちゃん『にせん、きゅうひゃく、きゅうじゅう、きゅうえん?』
俺『うんうん!』
(´・ω・)こっち
(・ω・`)あっち
こっち(´・ω・) 2999円
あっち(・ω・`)2999円
なおちゃん『このバキュンバキュン、にせん、きゅうひゃく、きゅうじゅう、きゅうえん?』
俺『え⁈すごーい!よく言えたね!』
(´;ω;`)
(´・ω・`)
(・ω・)
(・Д・)
(・∀・)
(*゚▽゚*)
(๑>◡<๑)
・:*+.\(( ※°▽° ※))/.:+
凛さん『…』
俺『:(;゙゚'ω゚'):』
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