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 ジョージが感嘆していると、テルはにやりと笑った。 「ああ、処女の乳首だって痛くないようにそっとつまめるさ。この腕をもっておまえと格闘訓練をするのが今から楽しみだ」  敵をつかめばどこでも人体を破壊することができるテルの軍用義手とエウロペチャンピオンだった父の技を受け継ぐカウンターの名手ジョージの速度。どちらが勝利を収めるか、タツオの興味は尽きなかった。  タツオたち4人が食堂に向かうところにサイコがやってきた。黒髪の美少女が口の端から吐き捨てるようにいった。 「貴様のせいだ。15キロのランニング。この借りはいつか返す」  サイコの顔からはふくよかな少女らしさは削ぎ落されていた。ほんの一週間で大人の女性になったようだ。タツオはただ黙ってうなずき返しただけだった。  その後広い食堂の両端に分かれて、幼馴染(おさななじ)みは朝食をとった。タツオはサイコのほうに視線を向けなかったし、サイコも一度もタツオを見なかった。
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