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プロローグ
3年ぶりの再会、帰り道の車の中ーー
「やらせて」
諒司は唐突に言った。
「ん? いつ?」
「今」
「うん。でもどこで?」
「・・・・・・お前のそういうとこ嫌いだわ。出来るわけないって分かってて、余裕こいてんだろ」
諒司は笑った。
3年ぶりの再会だった。
私達は3年前と変わってない。
3年前、傷ついたくせに、離れたくせに、私達は何も変わってない。
それが私は心地よくて、切なくて、ねぇ本当に私達って、どこか欠落しているのかもしれない。
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