最終章(アレス=エレクシオン)仮

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アレス様お背中お流ししますの提案に対して間に合ってますと返すこと30回程。肉食獣が群がる檻の中に閉じ込められた草食獣の気分である。メリスに背中を流してもらったらそのまま子作りにコースインしたことを俺は今でも鮮明に覚えている。歴史は繰り返させんぞ。 「アレス様子作りしましょう!」 「搦め手も無し? せめて背中を流せよ…間に合ってるけどな!」 おっと危ない。馬鹿のひとつ覚えでは俺は落とせないと判断したユノが揺さぶってきやがった。しかし無駄だぜ。長い付き合いである。この程度どうということは無い! エンテが出した絶対遵守のお約束はもうひとつあった。お触り禁止、女性側からは絶対に手を出さないこと。あくまでも誘惑して落とすこと。流石はわかっていらっしゃる持つべきものはしっかり者の妹である。俺が鋼の理性で何もしなければ何事も起こらないのだ。 俺たちは混浴の湯に浸かりに来ただけの話じゃないか。 「どうでもいいけど…お前らバスタオル巻けよ……」 「え? 誘惑して触らせるゲームなのに巻くわけないじゃないですか頭大丈夫ですかアレス様?」 頭大丈夫じゃないユノに頭大丈夫か尋ねられると結構応えるな。 「これは命懸けのゲームなんだよ…ゲームなのかよ……」 順調に揺さぶられているのが悔しいです! 簡単なゲームさ。俺は浴場で欲情しない。それだけさ! 「アレス様上手い!」 「心の声につっこむんじゃねえ!」 「では、こちらに突っ込みますかアレス様?…」 「ひっ! イエローカード! イエローカード!」 ルメリアが座っている俺の目の前に立ち塞がった。見せつけてこないでください。興奮してしまうじゃないか! 「ルメリア! イエローカード1枚よ! アレス様の行動の妨げになっていたわね!」 「開幕抱き着いてレッドカード1発退場になったシズに言われても…」 「でも、反則を冒せばアレス様に触れられるわよ!」 「ぐぬぬぅ…誘惑に勝て私!!」 悩むとこじゃないだろ!? 積極的に責めて来る組と機を伺っている組が存在している。 ユノとルメリアはガンガン行こうぜ組で斬り込み隊長のシズネリアは盛大に特攻してゲーム開始と共に退場した。おかげで一気に俺の息子が活性化してしまった。
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