第13話 西方の空

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とぼとぼと歩いていると、 向こうからも 幾人かの男たちが歩いてくる その先頭に立つ背の高い男は、 あれは…… 「としひらさまあ!」 後方からビシャビシャ 水音がしたかと思うと、 小柄な体が私を押しのけ 打ち払いながら駆けていった。 痛い…… 「うん、なんだこのわらしは…… ってお前、お鈴!」 「雷、雷がっ」 「ああうんうん、怖かったであろう」 ひょいと小包でも持ち上げるように お鈴様を抱き上げると、 その背をそっとさする殿……
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