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「おじいさま、ふぐうしょくってなあに?」
「ホッホッ、不遇職か?不遇職とは、不遇な職業のことじゃ」
ジトー
「…すまぬ、不遇職とは己のが才能に相応しい職業に恵まれないことでな…「ちがいます、おじいさま!」うむ?」
「なぜ、ふぐうしょくなどとよばれているのか、ききたいのです」
「何故って……何故じゃろ?」
「はあ、やっぱりか。だから言ったろ白雪、親父に聞いてもボケ始めているって」
「失敬な!ワシャは、ボケとらん。これは、ワザとじゃ」
「あのな白雪、不遇職って言うのは初心者向きでない玄人向きの職業の事だ」
「くろうとですか?」
「ワシを無視するな」
「ああ、そうだ。弓を扱う狩人、武器を持てない武道家、召喚獣を喚べる召喚士、主にこの三つだ。…いや、もう一つ合ったな」
「もう一つ?」
「銃士だ」
「じゃから、無視するな」
「じゅう…し?はじめてききます」
「銃士は、後にも先にもたった一人しか現れなかったからな。
不遇職の中の不遇職でありながら、俺達と共に戦い、世界を救った男だ」
「おじうえとたびを?あ、おじうえのおはなしにでてくるひとですか!?」
「ああ、そいつの職業まで言ってなかったな。俺と組んで旅した盗賊の男の主職業がそれよ。盗賊で銃士の男と召喚士の女と俺の武道家の三人旅」
「ワシャ、ボケとらんもん」
「おじうえ、わたしじゅうしのひとのおはなしがききたいです」
「そうか。なら……先ず、アイツの名前からだな。アイツの名前は…」
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