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「こりゃ、年が明けたら
本格的に捜査に取り掛からんとなぁ・・・」
ブツブツお兄ちゃんがつぶやいている。
「別にあたしは、もう父親が恋しい歳でもないし
本当の事を知らなくてもいいよ?」
当の本人がこう言ったって
「い~や!俺が気になる!」
俄然兄は乗り気。
「まぁ仕事に支障がない程度にお願いしますね」
のめり込むとトコトンの兄にくぎを刺しておいた。
「あたしの父親の事よりも
お兄ちゃんは自分が父親になる自覚を持ってよね」
「俺はもう持ってるぞ?なぁ?八重子?」
「持ってるんだか持ってないんだか・・・・・」
八重子さんとしては持ってないと思ってるようだ。
「そう言えば、赤ん坊のモノってもう揃えられてるんですか?」
「それがね、昭一さんが男か女か聞かないっていうから
どっちを揃えたらいいか迷っちゃって」
「んなの、黄色でいいじゃんか」
「ダメよ。女の子だったら黄色よりもピンクとかを揃えたいわ。
服なんかはいいとしても、この先何年か使うものは
やっぱり女の子っぽいのがいいのに」
「それじゃあ、八重子さんの意見を尊重して
聞いて来ればいいじゃん。
お兄ちゃんは聞きたくなかったら教えなければいいんだし」
「バーカ!ピンクで揃えられたら、すぐに女の子だってわかるじゃねえか!」
あ、それもそうでした!
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