第1章

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「こっちだよ!」 彼が大きく手を振る 私は無視して車に乗り込む そして、エンジンを駆けて車を発進させる ずっとこんな毎日が続いていた… 彼は見知らぬストーカー でも、この2、3日 なぜか急に見かけなくなった ターゲットを変えたのだろうか? 私は会社の駐車場を出ると気晴らしにドライブへ出掛けた 堤防沿いを走ると、 《けた下制限2.4M》と書かれた橋桁があった 車の車高は160cm 私は気にせず一気に潜り抜ける 《ガキュッ!!》 「えっ!?」 天井を擦る音に驚き、 私は急ブレーキをかけた その反動で車の天井から、大量の鮮血が流れ落ちてきた 「誰か…助けて……」 私はハンドルから手を離す時に、 ワイパーレバーに当たったみたい… フロントガラスを洗い流した血の中から 引きちぎれた一本の右腕がワイパーに踊らされ… いつまでも私に向かって、大きく手を振り続けていた 「こっちだよ…」
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