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滲みはじめた視界のなかで、彼の手紙の文字が踊る。
懐かしい文字をなぞりながらも、思考はめぐっていた。
約束って、何のこと?
それに……一日一粒って?
疑問に思ったところでハッとして、同梱されていたビンの包みを剥がす。
かわいらしいビンの中には、七色の金平糖が各一つずつ入っていた。
「これを……食べろってこと?」
わけがわからないまま、何かに導かれるように私はビンのふたを開けた。
彼からのメッセージにある『約束』が何のことを指すのか、全然わからない。
でも彼が言うからには何かあるはずだ。
これを食べれば……何か思い出せるかもしれない。
小さな金平糖を一つ、指でつまんだ。白色だ。
ドキドキしながら、口に入れる。ほどけるような砂糖の甘味が広がって、溶けていく。
……瞬間、視界がぐらりと、大きく揺れた。
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