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「御足労かけてすみません」
「全くです」
「こら、乾」
「犬童さんと一緒だったんですね。仕事?」
「いえ。私の食事に付き合ってもらってました」
犬童さんの答えに「そう」と返し、「こんな時間に呼んで申し訳ありません」と丁寧に謝る。
「……」
そう思うなら呼ばないで欲しい。
なんて思ってしまう俺だから付き人としてはまだまだ半人前なのか。
「気にしないでください」とサラリと答える犬童さんを見て『さすが』と思ってしまった。
犬童さんとセットで来たことに申し訳ない気持ちがあったのは本当なんだろう。
ホッとしたように笑った景さん。
「こちらです」
と店内に入り、皆がいる部屋に俺達を案内した。
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