ままにならぬが浮世の常-2

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間宮は、それ以上の答えを待ってるみたいで、じっと私を見つめたままだ。 「……そんなんじゃなくて、これはもっと前から」 そう言って、今度こそ受話器を手に取った。 内側にプッシュボタンの付いているタイプで、9のところに「フロント」とシールが貼ってある。 その数字に、指を充てた時。 「ほんとに帰んの?」 また、ベッドが揺れた。 俯いていた顔を上げれば、起き上った間宮の顔がすぐ目の前にあり。 警戒心が、どういうわけか働かなかった。
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