ままにならぬが浮世の常-2-2

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先輩もきっと浮かれちゃってて。 テンション高くなって話しちゃったんだろうな、とは思うけど。 さすがにちょっと、恨みたくなる。 「まー…俺はお前が課長好きなの、前から気づいてたからわかったけど。 多分目の前の二人に気使って、暗くならないようにとか課長見ないようにとかしてたのが……酔った勢いであぁなったんだろうな」 電話をじっと眺めながら俯く私に、間宮のちょっと笑いを含んだ声音が聞こえて。 「店にいる時から腕に絡みついてきてさ。酒ガンガン注いできて、挙句途中で寝かかって肩にもたれかかってきて」 「…うるさい。どうなったって言われたって覚えてないってば」 すこぶる低音で答えた。 「可愛かったんだけどなー」 「知らん」 今それどころじゃない。 懸命に眉根に力を入れて、耐えている。 「……相田さん、なんて?」 「相田先輩が喋っちゃったんだって、ごめんて。口挟む余裕なくて誤解解けなかった」 「ふーん。……したたかだな」 「何が?」 「別に。 泣いてんの?」
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