踏み切りの向こう側

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踏み切りの向こう側 眩しい笑顔に囲まれる 何年後かの私の姿 遮るように電車が走る 線路沿いの公園で 欠けた月を見上げれば 今の自分と重なって 広い宇宙が滲んでく いつか月満ちたその時は 周りの星も見えるのかな さぁいこう 明るい朝に繋ぐのは 静かな夜の星の煌めき 未来の自分を想いながら 今は一本の灯火で 小さな小さな灯火で 休みの日外は晴れ 子供を連れて公園へ 私も行くわと嫁さんも 麦藁帽子と水筒持って 滑り台に腰掛けて 笑う子供を見上げれば 眩しい太陽目に入り 広い青空ボヤけてく 暖かい日々の幸せは 寒さを越えた先で見つけた さぁいこう 遊び疲れた子を抱え 嫁さんの手をそっと握って 未来の家族を想いながら 今は一つの太陽で 大きな大きな太陽で 踏み切りの向こう側 一人で俯き肩落とす 何年前かの私の姿 遮るように電車が走る
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