39人が本棚に入れています
本棚に追加
/65ページ
第3話なんだこりゃ!?
「ノーティング城が…爆炎に包まれている…」
金色の雷を纏うドラゴンが水色の猫を前足で掴みながら驚き…
「一体何が起きているんですか?」
ドラゴンに掴まれている水色の猫が目を丸くし…
「分からない…けど…これはまるで…」
黒い風を纏うドレイクが桃色の兎を前足で掴みながら冷や汗を掻いて
「クーデターでも起きたのか?」
ドレイクに掴まれてる桃色の兎が、耳をピンと伸ばしながら呟いた。
ノーティング上空に、空を飛びながらバトルを繰り広げるアカネ達を見て唖然とする小さな四匹(四人)の姿があった。
遡ること三時間ほど前…
日差しは強く、海はマリンブルー。
9つある諸国のプライベートビーチがある此処は水の国、ゴージャス海
パシャッパシャパシャッ
「きゃあっ!冷たい!!」
パシャッパシャ
「それ!!それ!!」
アカネ達の息子や娘達が、夏休みを満喫していた。
「……」
ガーディアンやナイト、親衛隊達が楽しそうにプライベートビーチで遊ぶ中…
ただ一人、不機嫌そうな顔をして海に入らない一人の青年が日陰で岩に座り様子を見ていた。
灰色の髪で後ろ髪が長く、上に白い半袖のパーカーを羽織り、下に水色の海パンを着た青年。
アキラ・ナウ・ノーティング。
ノーティング王国第一王子。アカネの息子で6人兄弟の長男。
普段は、ルーカスが居る西方領土とノーティング城を行き来しながら次期国王として帝王学を学び…
剣の鍛練にも励んでいるのだが…
今日から一週間、弟達を連れて遊びに来ていた。
「アキラ様?浮かない顔をなされてどうしましたか?」
右隣に居て気になった青年がアキラに尋ねる。
灰色の髪で後ろ髪がツンツンしており、細身だが筋肉質で上半身は裸で下に黒い海パンを着た青年が苦笑いする。
ルーフェ・ノア・ノーティング。
アキラの親衛隊で、ルーカスの息子。
アキラの良き理解者である。
「何だか悪い胸騒ぎがしてな…」
アキラは眉間に皺を寄せると腕を組んだ。
「胸騒ぎ…ですか?」
左隣に居た青年がアキラの言葉に首を傾ける。
金色の髪で短髪、上半身裸で下には赤い半ズボンを履いてる中世的な顔立ちの青年が目を丸くした。
モミジ・レクシオン。
アキラのナイトで、ルーフェ、アキラとは親友同士。
ヤナギの息子で五人兄弟の長男。
弟達もそれぞれ王子や姫のナイトをしている。
最初のコメントを投稿しよう!