親友と親友の先輩と親友と私

10/17
754人が本棚に入れています
本棚に追加
/663ページ
「あと一歩で表彰台やったとにな!でも御子柴は今日は絶好調やったし、負けたとは俺のせいさ」 準決勝で負けたあと三位決定戦でも負けてしまった。 そのことを先輩は自分のせいだと言ってるんだろうけど……。 「違いますよ、先輩よりも俺の方がダメだったし」 「あっ、あの!私テニスの試合って初めて見たんですけど、テニスって面白いなって夢中になりました!田代先輩、すごく素敵でした……」 お、未来ったら……言うなぁ。 こんなこと言われて田代先輩はどうなのかな? 「えっ、マジで!?青柳さんだけだよそんなこと言ってくれるの」 先輩すごく嬉しそう。 この二人、もう既にいい感じかも? 「ねえ、生田さんは?この前は御子柴の試合しか見とらんやろ。俺のテニス見てどうやった?」 え、私? ちょっと答えにくいな……。 友也の前で先輩をカッコいいとは言いたくないけど。 でもせっかく機嫌がいいのに、誉めないわけにもいかないような。 「田代先輩ってテニス強いんですね。素敵でした」
/663ページ

最初のコメントを投稿しよう!