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エレベーターホールで金属の箱を待つ。
その間は無言。
―――――私は本当にこの人と結婚するの?
私はチラリと彼の横顔を見た。
黙り込む彼は優しい感じの紳士に見える。
でも、性格は外見に反して、強引で俺様で何でも自分の思い通りなると思いこんでいる傲慢な感じだ。
何故、私に固執するのかは不明。
「私、貴方に会ったのは入学式が初めてです」
「…それ以前に会ったコトあるが、それは留奈の記憶から削除しても構わない。でも、言っておくが、俺がお前の王子様だ」
「王子様って・・・」
外見は王子様かもしれないけど。
中身は暴君・ネロでしょ?
「私は貴方のお姫様になるつもりはありません」
「見た目はお姫様らしいけど。中身は全然違う」
「それは貴方も同じです」
二人で言い合ってるとポンと軽快な音を立てて扉が開いた。
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