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「ああ、ここまで長かったです。これで完全に肩の荷がおりました。」
課長はやはり私には理解し難い事を言う。
そして間宮はなぜか人差し指を口に当てて慌てていたけれど。
長かったとは、…はて?
「それにしても…、
雨宮さんが間宮くんとの結婚にすんなり応じたのには意外でした。」
「え?なぜです?」
私は課長の言ってる意味がわからない。
課長はフッと口元を緩める。
というか吹き出したのが正しいかもしれない。
「だって間宮くんと結婚したら…、
二人とも同じ“ 間宮 みゆき ”になってしまいますからね。
そんな夫婦聞いた事ないですよ。」
可笑しそうにハハハと声に出して笑う課長。
私はというと、
ぎゃあああああっ!!
し、知らなかったーーっ!!
あまりの恐ろしさに床にペタンと尻餅をついてしまった。
考えた事もなかった。
確かに名前は一緒だったけど。
いやあああああ!!
私は心の中で大絶叫。
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