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スグリは用事に間に合ったかなぁとか考えながらご飯を作ってたら玄関からドアの開く音がした。
「ただいま。」
火を止めて玄関に急ぐ。
「おかえりなさい。」
「ん。」
「ご飯できてるよ。あ、先にお風呂入る?」
と、そこまで言って気がついた。
ボンッと顔が熱くなるのがわかって思わずハイルの顔を見ちゃった。
バチッと目があってそのまま数秒見つめ合う。
「その続きは...?言ってくれないのか?」
僕がもっと経験豊富で余裕がある大人だったらさらっとテンプレの言葉が言えるんだと思うけど、今の僕にはハードルが高い...。
で、でも言ったら喜んでくれるかな...?
目を見たまま言うのは恥ずかしくてちょっと下を向いたまま呟いてみる。
「そ、それとも...僕...にする...?」
「......。」
あれ?反応が...。
ハイルの反応がなくて不安になって視線を上げる。
気持ち悪かった...かな?
それとも言ってほしかったセリフと違った?
「はぁ~~~~。」
「!?」
〔ぎゅっ〕
「...こんなに破壊力あると思わなかった...。あぶねぇ。」ボソッ
「?なんか言った?」
ハイルの声は小さすぎて何を言ってるかまでは分からなかったけど、怒ってないみたいだし...取り敢えず良かった...のかな?
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