羞恥に染まる君が見たい

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「俺、これでも真面目なんだけどなー」  ユージがけらけらと笑う。対照的にあたしは頭がぐらぐらしてきた。 「ほら、ここには俺とミカちゃんしかいないし。俺にしか見せないミカちゃんが見たいなあ? って」 「流し目してもあたしはなびかないわ」  茶化すように言っても、こっちは死活問題だ。何が嬉しくてこいつの前で裸同然の、というか裸よりも恥辱的な格好をしなきゃならないのか。意図はわかっている。そんなに軽くのることはしない。 「え、じゃあ……ゲームして、勝ったらお互いなんでも言うことを聞く、ってのは?」  でた、ハイリスクなゲーム。ユージはリスクのあるゲームが大好きだ。その先にある賞品がきらきらして見えるから。 「俺が勝ったらミカちゃんに好きな服着てもらってー、ミカちゃんが勝ったら」 「このヒモあんたに着てもらうから」  あたしの目は据わっていたという。  ユージはのってきたあたしに満足げに笑みを向け、奥からボードゲームを取り出していた。
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