長いprologue

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「Xの二乗-4X+4>0…、と」 電気スタンドの光がぼんやりと机上を照らす中、問題を解いている者かいた。 「(X-2)の二乗>0…よし」 黙々と計算を続ける彼、その傍らには24時を指す時計があった。 「………おっ、もうこんな時間か……」 こんな時間まで御苦労様と言いたくなるが、もともと"彼"はここまで真面目に勉学に勤しむような者ではない。 と、いうのも、"彼"の通う国立高校は、現在テスト期間なのである。 もし下手をしてしまえば、自分の成績が危ないので、半ば嫌々、テスト前の一夜漬け擬きを行っていた。
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