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ふるふる
雨漏りしたので現実から逃げましょう
寝ぼけた頭で淡く輝く光の靄を
窓越しに見ていよう
押入れの布団はもうナメクジになった
テーブルに張り付いた徹夜で書いたレポートは
ちり紙にもならない
アイロンをかけたパリッパリのシャツが
しなっしなの湯葉になっているのです
雨音だけがさらさらと
午後2時にずうっと聞こえてる
インチキ通販で売られた水も
転んで怪我した子供の涙も
腐敗した死体から出る泡も
みんな空から落ちてきた
お願いだから
もっと君たちが必要な人のところに
落ちれば良かったのに
雨漏りしたので現実から逃げましょう
寝ぼけた頭で淡く輝く光の靄を
窓越しに見ていよう
誰かの体かもしれない
塵にまみれているかもしれない
上の階の人の涙かもしれない
その液を
一滴だけ
私は口に含んでやるのでした
どこかの知らない誰かが
こんな復讐ともわからないことで
困れば良いのね
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