465人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「純ちゃん、またいつでも遊びに来てね。棗の事、これからもよろしくね」
「あ…はいっ!こちらこそ、これからもよろしくお願いします!」
「ねぇねぇ純ちゃん、今度大阪の方にも遊びに来てよ。美味しいもの沢山ご馳走してあげるから」
「わぁ…行きたいです!そっちの方ほとんど行った事ないんで…」
「えっそうなの?じゃあ尚更おいでよ。都合いいとき連絡するから、番号交換しよ」
「あ…はい!交換しましょう!」
「えっ姉ちゃんいいなぁ。純ちゃん、俺も番号交換…」
「お前は絶対ダメ」
「何で姉ちゃんは良くて俺はダメなわけ?」
「お前は番号交換する理由ないだろ」
凄く、緊張した。
こうやって突然棗くんの家族と一緒にご飯を食べる事になるだなんて想像もしていなかったから。
それでも、このチャンスを避けなくて良かった。
毒舌のお姉さんも、話していく内に最初の怖そうなイメージからは遠ざかって、本当は情に厚くて優しい人なんだってわかったし。
弟さんは、イメージ通り明るくて梶真家のムードメーカー的な存在の人。
お父さんは口数は少ないけれど、棗くんに雰囲気が一番似ていた。
お母さんも穏やかで素敵な人で、突然訪れた私を少しも嫌な顔せず歓迎してくれて、本当に有り難かった。
最初のコメントを投稿しよう!