Sweet Jealous Valentine

9/10
1993人が本棚に入れています
本棚に追加
/652ページ
「可愛い真聡。大好きだよ。でも僕の初めてはそれだけじゃないよ。ちょっと待っててくれる?」  メグの温もりが解かれると、俺は早々に寂しくなるが、彼は何かを手にしてすぐに戻ってきてくれた。 「はい。ハッピーバレンタイン」  手渡されたのは、小さな包みだった。 「これ……」 「そう。チョコ。僕の手作り、って言いたいけど、もちろん作れないから、うちのレストランのスイーツ担当シェフに頼んで作ってもらったんだ……それにね」 「なんだよ」  メグの眼差しは優しかった。 「支配人には一度もあげたことないよ」 「……嘘だろ?」  メグは小さく首を横に振った。 「彼とはそんな甘い関係じゃなかったから……」
/652ページ

最初のコメントを投稿しよう!