1. 風の扉で

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桜子は仕事帰りに必ずそのコンビニに立ち寄るらしく、偶然に車を停車させている近藤さんを見つけ話しかけた。 何をしてるのかと聞くとふんわり笑って、大事な人と約束をしたんだけど自分が時間を間違った、と言ったらしい。 ドリンクホルダーには2人分のコーヒーが買ってあって、見るとそれはいつも月子が自販機で買っているのと同じだった。 桜子はもしかしてと思い月子に連絡をしたのだった。 『好きな物を知ってるとか、もうストーカーだし。』 桜子は苦笑しながら月子に早く行ってあげなと言った。 『もしかしたら、あれ、ほんとに噂なのかもしれないからさ。』 月子は桜子に背中を押してもらえた事で気分が楽になった。 大切な友人の応援を受けて車に乗り込んだ。
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