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1話 あのマウンドで投げたい
「お父さん、ここどこ?」
3月の雨が降っている日に、少年が青色の傘を差しながら、男と手をつないでいる
「・・・はい・・・よろしくお願いします」
男は少年の質問に答えずに、40代後半の男と何かを話している。門には『桜院』と書いてある
「唯斗、元気でな…」
男はそう言うと少年の手を離した
「お父さん…?」
男は車に乗り込んだ。少年の目には涙が浮かんでいる
「お父さん、待ってよ!お父さん!お父さーん!」
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