第1章 丘の木小屋

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「わかった!」 ようやく目が覚めてきたのか、 元気よく返事するリル。 軽やかに走って、玄関を開いた。 ぶわっ………と 乾いた風がリルを吹き抜けていく。 目前に広がる大自然。 青く突きぬけるような大空に 散らばった雲、 地平線の遠くへ見える山脈、 青々と茂った芝生。 どんな凹んだ気持ちも吹飛ばすような 絶景。 リルはそれが扉ひとつ開けただけで 眺められるこの丘が大好き。 少しひやりとした空気を 肺いっぱいに大きく吸い込んで、 リルは山羊小屋へ向かった。
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