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倉田は泣き顔が落ち着いたら部屋に帰った。
成田が部屋に戻るとオレは全部話した。
『えーー!滝も一緒に留学するのー』
「まだ 誰にも言うな、秘密だぞ」
『ほんとーに…倉田がそうしようって?』
オレは大きく頷く。
次の朝、
蒼が部屋に来た、
『滝、飯食いに行こー』
「う、うん、 蒼怒ってないの?」
『バァカ、怒ってるに決まってるだろ
でもな、滝も好きだけど、倉田の事も好きだから… 倉田を泣かすなよ、昨日泣き顔で部屋に帰って来て驚くだろ… それに、だいぶ前から気づいてたしな、 滝が倉田を好きだって』
「え? だいぶ前って…」
『夏が過ぎた頃かな』
「えー、そんな前に??だって…」
蒼は笑う。
『そうだな、その頃は滝、自分でも気が付いて無かったろ』
「オレ…認識したの…まだ2日位前だし…」
『はぁ… マジ…』
「 うん… マジ」
『オレも成田も解ってたけど… な、成田』
成田に視線を向けると頷いた。
「…だって、この間 マジでやろうとしたじゃん」って滝。
成田が、
「へ?マジでやろうとしたの、天沼」
『いいだろ、1回くらい、やれるならやっても… 成田だって年中抱き付いてるだろ…』
「…抱き付くのと、やるのは違うだろ…」って成田が怒る。
「え…ちょっと待って、よく分かんないんだけど…蒼と成田は……なに?どういう事…」
『滝は気にすんな…』
って笑った蒼。
でも あの時の蒼のあの顔は…本気だった…
でも オレはふたりに感謝しながら一緒に笑った。
口を横にキュッと引き笑う蒼。
その笑い顔の 蒼が好き…
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