18人が本棚に入れています
本棚に追加
/80ページ
´
四駆の車内が夜が明けるように明るくなると、
キーコとアニーは車外の様子を食い入るように眺めるのでした。
「なんだか虹の中から抜け出るみたいだね、姉さん」
突然、一面群青色に変わりました。
「これは海だよ、一面群青の海だよ姉さん!」
四駆は、
チッ、チッチッ
と、海原の白波を切って進み、やがて見覚えのある島が眼に入ったのでした。
「あの島は姉さんの住む島だよ!」
四駆は上昇して島を大きく旋回すると、
大きな城の屋根の上に徐々に降下して、
「姉さん、屋根が開いたよ!」
四駆は開かれた屋根に吸い込まれるように降りて行くのでした。
「姉さん、我が家に着いたんだよね!」
´
最初のコメントを投稿しよう!