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「地味…ねぇ、」
「あぁ、地味だな。でも…」
リサ、レオンと大輔の練習を眺める。
「あの凄さが分からないようじゃ、まだまだだな、1年。」
「そーね、強さの本質は案外‘‘こういう所”にあるものよ。」
『…?』
2人の会話を聞いた新入生には、あまり意味は伝わらなかった。
ヒュン…
「っと、」
剣は当たらない、
「っふ!」
ギンッ。
剣は弾かれる。
「凄いな、皆川先輩。
剣術に足運び、魔力のコントロール。レベルの高いハイスピードの組手中にも関わらず全く無駄がない…2年生にしてなんて精度だ。」
「うん、2年生でこれとは…3年生になったら恐ろしいね。」
イヤ、片手で数えられる程の人数だが何人か気付いた人物がいた。
「分かるか君達!!見込みがあるなぁ!!」
「あ、大輔。」
ゴン。
「ぅげ!」
木刀に頭をカチ割られた、新入生の前でダサい。
『うわぁ…アレが去年の優勝の立役者?』
『しかも特進A組だぜ?』
『ウチってレベル低くなってるんじゃ…』
どうも格好のつかない大輔だった。
「…死にたい、そうだ…富士へ行こう。」
「樹海に行く気ね、コイツ。」
「京都みたいに言うな。」
大輔はその後意気消沈、授業が終わるまで地面に謎のヒステリックな絵を描いていた。
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