1108人が本棚に入れています
本棚に追加
/190ページ
泣く子も黙る鬼の木嶋と言われるくらいだから、自分の外見がいかに厳ついかは十分理解しているつもりだ。
言動がどうこうの前に、この顔も自分の怖さを引き立たせていると分かっている。
けれどその上で、俺はあえてそれを直そうとも思わなかったし、それこそたまにだがこんな俺にも告って来る女だっていたんだよ。
だから、まぁ、告白ってのは初めてじゃなかった。
じゃあなんだ?
何が今までと違った?
女に告られた時、ここまで赤面した事あったか?
告られて付き合いカップルになった時も。
そして、身体の関係を持った時ですら。
ま、こんなモンか。
そんな風にどこか冷めた自分が現状を客観的に見つめ、ひどく冷静だったように思う。
それがどうした。
変態の。
あんな変態の好きですに、なんであんなに焦っちまったんだよ。
ーーーーあれか、ギャップか。
普段とのギャップが天と地ほど激しかったもんだから、ビックリしちまったのかもしれない。
そうだ、きっとそれ。
それ以外考えられねぇ。
つか、考えない。
よし、この話はもうおしまいだ。
変態よ、脳内から去れ!
最初のコメントを投稿しよう!