竜の谷Ⅱ

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「時間も良い頃合です。より良い練習となりましょう」 夕暮れ時 時間が経つにつれ、視界からの情報は落ちていく ただでさえ風は目に見えないのに… 「どんな練習をするの…?」 突然攻撃が飛んできたりして… 「警戒なさらず。本日はここが最後と聞いております。焦ることはございません」 虹竜を見ると頷いている 教えてくれても良いのに… 「後で色々聞かせて。去年は通り過ぎただけだったから」 去年と同様に人の気配はなく、戦う音も聞こえない 風属性の竜との契約に訪れる魔法使いがいないのだ 「この地に足を踏み入れてくださり、嬉しゅうございました。お気にかけて頂けただけでも光栄です」 何年もこの状態のはず きっと他の属性の竜とは異なる魔力の調節方法があるのだろう 虹竜から降りてお礼を言うと音も立てずに姿を消す 「早速始めよう」 「では、私とゲームを致しましょう」 「え?」 何をするのかと身構えていると、いつの間にか私の右手首、左肩、右足、に拳くらいの風船が取り付けられていた 「なにこれ!?」 「風船でございます」 「それは分かるよ!」 風竜の方にも頭と両手に風船がつけられている サイズはかなり大きいが… 「先に全て割った方の勝ちです。参ります」 一瞬で風の流れが変わった
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