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色とりどりの花が咲き乱れる伯爵家の庭園。
その一角に用意されたお茶会の席で、いつもの如くお見合いに失敗した幼なじみの侯爵令息ジェードの愚痴を聞いてあげていた伯爵令嬢ルチルが、こう切り出した。
「実は、私も先日お見合いをしましたの」
「お見合い!? ルチルが?」
「はい。それぞれ別の日に3人の方とお会いしました」
それは、まさに青天の霹靂(へきれき)であった。
ジェードにとって、5歳年下のルチルは可愛い妹のような存在だ。
それは、ルチルが18歳になった今でも変わらない。
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