ツンデレ

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日曜日の昼下がり。 俺は、とにかく緊張していた。 一応言っておくが、別に今から部活の試合が有るわけでも、想い人に告白するわけでもない。 ただし、先週想い人である結翔に告白した時よりも、緊張していることは確かである。 何故ならば、先週告白した相手の結翔が、ベッドに腰かけた俺の両足の間に、ちょこんと座っているからだ。 とはいえ、浮かれているのは俺だけのようで、結翔はずっとスマホをいじっている。 こういう時、俺は不安になる。 本当に両想いなのだろうか……と。 少しでもこちらを見て欲しくて、結翔の胴体に腕をまわして、壊れ物を扱うようにそっと抱き締めてみた。 結翔と触れた部分から溢れてきた切なさと幸せを、言の葉に乗せてみた。 「好きだよ」 「……知ってる。あと、邪魔」 こちらを見もせずに告げられ、胸が苦しい。 悲しくて、苦しくて、更に腕に力を込めて抱き締める。 そうすれば、細いけれどしっかりとした男の体が感じられて、俺も結翔も男だということを、無言で責められている気がした。 「結翔、好きだよ……。ごめんな……」 好きになって、ごめん……。 沈黙が痛かった。
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