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以下の文章は神田神保町で筆者が購入した、昭和初期のある学生の日記を現代風に訳したものである。
筆者はこれから小旅行に向かうが、理由は以下にまとめてある。
以下の傍線より下が、日記の意訳である。
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昭和◯◯年◯◯月×2日
あらためて、自分の性分は日記通りだと思う。
日記をつける風に、面白くもつまらなくも正確に淡々と綴っていく。日記に虚偽はいけない。
細かくきっちりしていると言われる。同時に、融通が利かず神経質とも言われる。
だが、ありのままを正確に書く事こそ最も重要だと僕は思い至るのだが。
出来事しか書かない、そんな僕の日記だが、公平な視点の僕が言うに、今日の日記は格別興味深い内容だ。
なぜなら、面白い話しを聞いたからだ。
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