【仏間(ぶつま)で寝た夜】

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そ! そ! そうなのですっ! 辺りは薄暗いので、 その女性(たぶん女性?)の顔は、よく見えませんでしたが… 背格好からして、 母でも祖母の霊(?)でもない! 見知らぬ女性が一人! 立っていたのです!!! 白い服を着た! 恐ろしく背が高くて、髪が長い! 「だ、だ、誰っ?!」 俺は! あまりの『恐怖』に身をよじりまくりましたが! 相変わらず全く動く事ができません!! とっ!!! 「こっ!こっちに向かって来るっ!!!」 その女性が! ゆっくりと! こちらに近付いてくるではありませんか!!! 「うわーっ!」 やがて! その女性は、 俺が動けずに横になっている、その目の前までやって来ると! 大きな体を『くいっ!』と折り曲げ! 俺の顔を覗き込んできました! そっ! そっ! その顔っ!!! 目も口も! 『縦長』なんですよ! 普通! 人の顔というのは! 目も口も『横長』じゃないですか! な! 何て! 『異様』な………顔!!! 「え、えぇぇぇぇぇーっ?!!!」 もう!もう! 俺は、恐怖で気が遠くなりそうです! とっ!!! 『…オォォォォォォ…』 またもや、あの『音』が響き渡りました! 「こ…この『音』って…」 な! 何と!!! その『音』の正体は!!! 俺を覗き込んでいる女性の! 口から発せられる!! 『うめき声』だったのです!!! 『オオォォォォォォオオオオオオオオッ!!!』 「うわぁぁぁーっ!!!!!」
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