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しんと静まり返ったその場の空気を打ち破ったのは、意外にも篠宮さんだった。
しかし、そうは言ったものの、行き場所は分かっているのだろうか。
「勿論、昨日行った場所にですよ。置いてきたカメラも回収しないといけませんし」
……ああ、やっぱり。
遠い目になる私をよそに、彼は至って軽やかな口調だ。
社長に至っては、すでに玄関先の廊下でお座りをしている。それを横目に彼は濱さんを見て言う。
「ひとつ訊きたいんですが――」
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