0.告白

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「先輩のことずっと好きでした! 私と付き合ってください! そばにいさせてください!」 「……もう一回言って」 「え?」 「だからもう一回」 「えっと、あの……。私、1年4組の大野玲奈(オオノ レナ)です。先輩のこと、ずっと好きでした……」 「もう一回」 ……何、この羞恥プレイ。 放課後、人通りの少ない体育館そばの広場で、憧れの先輩を前に、嫌な予感が頭の中を巡り始めていた。 だって、まさかこの距離で、聞こえていないというわけではないだろうし。となると、これって……。 私が少し考え込んでいるとまた声が聞こえた。 「聞こえてる? もう一回」 聞こえてるか聞きたいのはこっちのほうなのに。 「好きです、先輩が。付き合ってください……」 もう弱々しい声しか出てこない。恐る恐る先輩を見ると、彼の目は閉じていた。そしてそのまま「もう一回」と冷たく言い放った。
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