第1章 不機嫌なプリンセス

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『うみ!今日も一緒に帰ろ?』 『う、うん!』 中学一年の時だった。 私には小学校からの付き合いの親友がいた。 名前は泉。 私とは真逆でいつも明るくてフレンドリーな女の子。 当時、内気な私が泉以外に友達ができたのは泉が架け橋になってくれたからと言っても良い。 私達はずっとクラスが一緒でいつも一緒にいた。 『今日も山崎くん大人気だねぇ』 泉はグラウンドを見て言った。 優也目当てのファンがたくさんグラウンドに練習を見に来ていた。 『優也、どんどんかっこよくなるから・・・』 『でも、うみが一番有利でしょ。幼馴染みだし、うみ超可愛いし』 『そんな事ないよ。私、泉と違って内気だし、無愛想だし・・・』 『だめだよ!そんな事言っちゃ!うみはもっと自分に自信持たなきゃ。私は応援してるからね、うみの恋』 『うん!』 泉にだけよく優也の話をしていた。 泉には何でも話せたんだ。 だけど 『俺、高瀬さんが好きなんだよね』 『で、でも!私・・・』 『お試しで良いからさ、付き合ってよ!』 『ご、ごめんなさい!!』 ある日、私は学校一人気の先輩に告白をされてしまった。 優也が好きだったからもちろん振ったけど・・・
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