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ある夏の風が爽やかに吹く良く晴れた日のことだった
「人間は皆殺しにしなさい!」
私ー魔王ことグランニウム=サタンは魔王達の脅威である神子を討伐する為そして神を祀っている者達を殺す為に軍を率いて襲い人々を殺していた
その為か村は炎が激しく燃え上がり死と血の匂いで溢れ返っていた
そしてそんな中を私は黒く逞しい愛馬に跨がり奥へと走って行く
辿りついた場所、
そこにはとても大きくまるで何かを守るようにその建物は佇むように建てられていた
私はその扉をゆっくりと警戒しながら開く
…扉を開くと中は誰も居ないように静かだった
月の光で明るくなる仕様の綺麗なステンドグラスをふと見つける
そしてその下にはステンドグラスを背に祈る様に立っている神子服姿の少年が立っていた
私が見ていたのに気付いたようにそっと瞼を開けるその瞳はとても美しくまるで吸い込まれそうな蒼色であった
それからその少年はそっと口を開き
『僕を…君の花嫁に…して下さい』
と私にそっと消えそうな声で言った
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