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俺が再び荒練りをすると、横で岩城が菊練りをしていた。
「あ、そうだ。岩城さんに土産があったのです。
俺、前に菓子を焼いていたので、店に行ってきました」
焼き菓子の詰め合わせであった。
「ありがとう。子供が喜ぶよ」
しばらく練っていてから、今度は弁当を持たされていたことを思い出した。
「岩城さん、お茶ありますか?朝食にしましょう」
美奈代が、夜中に何か作っていると思ったら、弁当を用意していた。
散らし寿司の稲荷で、かなり手が込んでいる。
「おいしそうだね。教室の皆さん分の練りも終わったし。いい区切りだね」
工房の片隅のテーブルで、弁当を広げていると、
岩城の奥さんがサンドイッチを持ってきてくれた。
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