カルテ7

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いやいや、おいこら! 笑ってんなよ!上も!下もっ! 恐る恐る見下ろしたケツに 3本のイカソーメンが…… 「ひぅっ!」 「やっべぇ、間に合わないかと思った。 あ、ちゃんと外に出しま」 「そーゆー問題じゃないっ!」 明らかに、ずり下げられたパンツとズボンにかかっている3本のうちのいってんご本。 「どーすんのよ、アンタこれっ!」 「……拭きましょう」 クソミソ真面目腐り倒した顔で私とイカソーメンを交互に見ながら、トイレットペーパーをカラカラし出した。 マジで マジで 「ムカつく!」 「有馬さん、あんまりカリカリしてると折角の幸せホルモンが無駄打ちになりますよ」 「うっるさいわ!」 「あ、やべ」 「今度はなによっ!!」 「いや、拭いてるだけなのに また勃ってきちゃいました」 「はぁぁぁあ???」 ほら。 と、なんかグロテスクに光を纏う 笑いが止まらないモンスター。 そのダレた中心に1本の筋金がスウ、と通り あっという間にタチ上がる。 「ね?」 いやだ。 もう、なんでこんな下品なんだ。 品格を疑われる。 「自分でやるからいい!」 ベッタリと既に染み込んでしまったイカソーメンは最早手遅れだった。 「もー最悪……」 「だって久しぶりじゃないですか オレ、ほんと、生きた心地しなかったですから」 「は?」 コイツ、ほんとに職場を何だと思ってるんだ。 あ、ここは男子トイレなんだけども。 「あんた、何やっ」 「有馬さん……よかった、ほんとによかった。 好きです」 「は?」 後ろから羽交い締めにされてお互いにもう、ベッタリだ。 どーするんだ、このスクラブはっ! そんな時控えめなノックの音が。 ビックリして振り返る。
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