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はぁ…ラブちゃんの足にキスしながら、あんな風にラブちゃんにさわられたら、俺はそれだけでイッてしまうかもしれない。
「ラブちゃん…はふ…。」
顔を見ただけで胸がいっぱいになって、ふれればこんなに身も心も熱くなるなんて、本当に初めてなんだ。
会った分だけ好きになって、話した分だけ魅了される。
ダメだ…惚れさせてみろって言われてるのに、俺の方がどんどんラブちゃんにハマっていく。
せめて今日これから夕方までの間でも、ラブちゃんの好みを調べ上げて、少しでも俺を好きになってもらえるように頑張ろう。
「ところで…んっ…オレが前からずっと聞いてる『言わなきゃいけないこと』思い出した?それとも、もうあの約束は無かったことになっちゃってるワケ?」
「え…言わなきゃいけないこと?…ええっと…。ラブちゃんの、ふ…太モモ…美味しいです。」
「………ああああもう、お前、マジ最低。」
その言葉にガコンっとヘコみかけたけど、きっとそれはツンデレだったんだろう。
だって、最低だなんて言いながら、ラブちゃんが両足で…。
両の膝や太モモを………。
…俺の首にキュっとからめてくれるとか……。
ああ……。
パラダイス。
人は何のために生きるのか…惑(まど)う数多(あまた)の人の列から、俺は、今、抜け出した気分だ。
断言できる。
俺はラブちゃんに出会うために生まれてきたんだ…。
……もう少し厳密に言うなら、ラブちゃんの愛らしさを知り、下半身周辺の素晴らしさを魂に刻むために生まれて来たに違いない。
はぁぁぁ……。
悩ましいのに、悩みを全て吹き飛ばす、なんて素晴らしい太モモなんだ。
はうーーっ。
「ラブちゃん好き……。大好きっ!」
「はいはい。」
うっ…やっぱ俺の扱いは、軽いんですね…。
吹き飛ばした悩みが、あっさり帰ってきてしまった。
…ところで、ラブちゃん…。
首…絞まってる。
本当に天国に行くことになりそうです…うっ、ギブ!ギブ!
ああ、力を緩めるだけでいいから…。
俺から離れていかないで。
本気で俺を好きになってよ、ねぇ、ラブちゃん。
《2章-終》
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