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「何の為にそんなことを……」
熊野御堂は指先で顎に触れた。
「そう! そこが分からないんだよね。飼い主を悲しませているだけだから……。それが目的なのかな?」
春も同じように指先で顎に触れ、熊野御堂に視線を送る。
「被害にあった飼い主の数は?」
「えっと。今の所は九名だね」
春が上目遣いになった。記憶しているらしい。
「共通点は?」
と、熊野御堂は続けて訊く。
「特になし。知人同士でもない。ただペットの種類は偏っているよ」
そう言った春がタブレット端末の電源を入れる。
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