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身体中の至る所を丹念に探っては、オレのスイッチを掘り起こして、ひとつひとつ丁寧にスイッチを入れていく隼人の指先が。
触れられないままでとろとろと白濁を零していたそこに、ようやく触れられた瞬間に欲が自分の腹を汚した。
「ぁ、ぁ……ッあ」
「ごめんね、焦らし過ぎたね」
「ぁ……ッ、ァ」
飛び散った白濁を指で掬ってぺろりと見せつけるみたいに紅い舌でゆっくりと舐めた隼人が、柔らかく眼を細める。
「あまいね」
「ま、た」
そんなこと言ってると、そっと笑う。
オレに唇で触れるたび、舌を這わすたび。
うっとりした表情で甘いと呟く隼人を、呆れ半分照れくささ半分で見つめる。
「ホントだよ?」
にっこりと笑って、もう一度白濁を掬い取った指先。
「舐めてみる?」
「やっ」
ばっと蕩けきっていた腕で顔を覆って腕の隙間からそっと覗いたら、ふっと笑った隼人が、やれやれ、なんて顔をして、また見せつける舌使いでその指先を舐める。
その表情にぞわぞわと背中を走った快感が、腰を揺らす。
ほんの少し前まで中心を嬲っていた舌の動きを、見せつけられて喉が鳴る。
舌の動きに魅入られたように、目を離せなくて。
「はや、と……」
「ん?」
「もっ、……と」
「ん?」
「もっと………………して」
譫言のように呟いた声は、欲に掠れた上に小さくてぎこちない。
なのに隼人は、花が綻ぶみたいに嬉しそうに笑ってくれた。
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