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ザイードは愛美に覆い被さりながらまた枕元に手を伸ばした。大小様々な白い陶器の壺が並ぶ、その中の一つの壺の蓋を開ける。
中から黄色い錠剤を三粒取り出すとザイードはそれをまた、愛美の膣内に入れていた。
「──…!」
「慌てるな、ただの避妊薬だ」
「避妊……」
「俺の子を身籠られちゃかなわんからな──…」
ザイードは冷めた目付きで上から見下ろす。宗教上、子をおろすことを許されない国だ。例え盗賊であってもそういった事への掟には厳しいのだろう…
避妊してくれるだけでも助かる。そう思うより他はない──
愛美は抗うことを諦めていた。血を見ないだけマシだ──
避妊されて犯されるならまだマシ…
何とか自分は恵まれてると思い込むように暗示をかける。
この男は女を抱くことに慣れている──
酷いことはそうしてこないだろう。愛美は半ば祈りながら目を堅く閉じた。
「中で溶けるまで15分かかる──本来なら女が気を利かして先に仕込んでおく薬だ…お前はほんとに運がいい──」
「──…っ…これのどこがっ」
ザイードの言葉に思わず声を発した愛美の顎をザイードはまた片手で鷲掴むように塞いだ。
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