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社の裏に着くと祭りの灯りも殆ど届かず薄暗くなっていた。
「こっちに来たと思ったんだけど…」
回りを見渡してみたが動物らしいものは見あたらなかった。
「ルールルルルルー…」
テレビでやってた方法だけど、果たしてコレで本当に出てきてくれるのだろうか…?
「いない……見間違いだったのかな…」
暫く探したが見付かる気配もなく、諦めて表の方へ戻ろうとしたとき…いきなり背中に衝撃が走った。
「いっ……っ!な…なんだ?!」
俺は訳も分からず、とっさに閉じていた目蓋を薄く開けると……そこには啓一郎の顔があった。
「紗耶……」
啓一郎の声が遠く聞こえる祭りの音を掻き消して、頭の中に響いた。
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