第1章

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高橋陽介「・・・・・・」 陽介「(空から眺める現世はとても慌しく、有象無象の人が蠢いているように見える)」 陽介「(まるでありんこみたいだと僕は鼻で笑い、まあ今日も真面目に働いておくれと偉そうに言う)」 陽介「(こんなことが誰かに知れたら周囲の罵詈雑言を僕は一身に受けなければならないが、そんな心配は皆無だ)」 陽介「(なぜなら僕は今空の上に浮かんでおり、誰かに僕の戯言を聞かれることはないのだから!)」 陽介「(ただし誤解されては困る。僕は別に事故で死んだ訳でもなく豆の木に登ってここまで来た訳でもない)」 陽介「(そもそもここは夢の中。僕が勝手に見ているだけの僕の夢だ)」 陽介「(だからここにいる限り誰かに不用意な発言を聞かれることは無いし、何も無い現実にいる必要は無い。出来ることなら僕はずっとここに暮らしたいくらいだ!)」
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