640人が本棚に入れています
本棚に追加
/408ページ
「覚悟してくださいね」
「……覚悟?」
「俺、欲しい物は必ず手に入れる主義なんで。」
そう言いながら
自信ありげに微笑む彼に
不覚にも一瞬、胸が高鳴った。
「改めまして、よろしくお願いします七瀬さん。」
握手を
求めるように
私へと
差し出された彼の大きな手。
「それは仕事として?」
「もちろん、仕事とプライベート両方です。」
「……私はアナタと、よろしくなんてしたくないんだけど。」
差し出された
手を払い彼からそっぽを向く。
「クスッ、素直じゃないですね。でも、そういうとこ、もっともっと俺に見せてください。」
「……」
本当……
彼といると調子狂う……
こうして
私と彼との
奇妙な関係が幕を開けた-----。
.
最初のコメントを投稿しよう!