第1章

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「―――ん……」 ぽかりと意識が覚醒する。 瞼を開けば、 ほの白く明るんだ室内に日の出前と知る。 傍らの温もりに視線を転じると、 そこには眠る秋月の顔……安らかな寝息。 夏目の口元に、 知らず笑みが浮かぶ。 薄手のTシャツの肩から落ちかけていた上掛けを引き上げれば、 秋月がうっすらと瞼を開いた。 「あ……すみません」 起こしてしまった?と夏目が腕を引っ込める。 んん、 とまだ夢うつつのまま、 秋月が顔を寄せてきた。 胸元にごそごそと潜り込まれて、 夏目が擽ったそうな笑いを零す。 「……もう、 朝か?」 夕べの余韻で少し掠れた、 半覚醒の眠そうな声。
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